2024.07.14
シンポジウム「人口減少と自己決定 ~政策の選択と地域の合意~」を開催しました
7月14日、横浜・関内キャンパスのテンネー記念ホールにて関東学院大学法学会・関東学院大学地域創生実践研究所・自治体法務合同研究会主催シンポジウム「人口減少と自己決定 ~政策の選択と地域の合意~」が開催されました。
人口減少問題は社会経済の持続可能性にとって大きな課題であり、特に一部の地方自治体では、若年層の流出と高齢化が進む中で、地域の活性化や維持が重要な政策課題とされています。そこで、「人口減少と自己決定」というテーマを掲げ、政策の選択と地域住民の合意形成のプロセスに焦点を当てた議論の場を設けました。
東京大学大学院法学政治学研究科の金井利之教授による基調講演では、人口減少の克服を目指して進められてきた地方創生の成果を総括したうえで、人口減少が自治体政策に与える影響や今後の方向性としての縮減モデルが論じられました。続く、神奈川県葉山町の山梨崇仁町長による事例報告では、「自立持続可能性自治体」のひとつに挙げられた葉山町の取組みが紹介されるとともに、合意形成に関するいくつかの事例が取り上げられました。
第2部のパネルディスカッションにおいては、上智大学法学部の北村喜宣教授がコーディネーターを務め、パネリストの金井教授、中央大学法務研究科の原島良成教授、本学法学部の津軽石昭彦教授とともに、基調講演と事例報告に関する質疑応答や、10年間に及ぶ地方創生の取組みに対する評価と人口減少時代の合意形成のあり方などについての活発な意見交換が行われました。
744の「消滅可能性自治体」と合計特殊出生率の更なる低下が、社会的に大きな注目を集めるなか、今回のシンポジウムは参加者にとって、人口減少問題と今後の自治体政策および合意形成のあり方を考える機会となりました。
今後も関東学院大学は、社会にある課題に目を向け、議論する機会を提供していきます。