法学部の学び
 

学生海外体験プログラム


 
 

2016年度 法学部海外体験学習プログラム (スイス・ジュネーブ)

 

 法学部国際交流委員会では、毎年、法学部学生の海外体験学習プログラムによる研修を行っています。 今年度は、スイスのジュネーブを訪問し、国際連合欧州本部、赤十字国際委員会博物館、国際宗教改革博物館及びサン・ピエール大聖堂等を見学して学修しました。 日程は11月3日(木)から7(月)にかけての3泊5日。
 今回の研修には32名の応募があり、学部内の論文審査により4名(2年生2名、3年生1名、4年生1名)の学生が選出され、法学部教員の高瀬幹雄先生と武藤達夫先生の引率のもと、海外研修が実施されました。

 2016年度法学部海外体験プログラムは、11月3日〜7日欧州の永世中立国スイスのジュネーブにて行われました。
 美しいレマン湖南西に位置するジュネーブの魅力は、多くの国際機関と観光名所にめぐまれたコスモポリタンな街であることです。ここでは、歴史に残る条約や協定が結ばれた場であり、宗教改革に関わる古き欧州の街並みと世界屈指の政治・経済・学問の専門機関や施設が見事に融合しています。
 このため、周到な研修計画と事前勉強会を通じて、ジュネーブに存する国際社会に影響を与える様々なアクターの現場を幅広い観点から触れるために、3泊7日の短い日程でその目的を果たすべく意欲的で多様な訪問先が選定されました。
 すなわち、かつての国際連盟本部で国家間組織の代表たる国際連合欧州本部(パレ・デ・ナシオン)をはじめとして、非国家アクターレベルでは、戦争・災害撲滅に貢献する赤十字国際委員会、宗教レベルからは国際宗教改革博物館およびサン・ピエール大聖堂、さらには非営利組織として国連へ働きかけるNGO「パパ・ジョバンニ23」事務所、歴史・思想的見地からJ.J.ルソーの生家の資料展示館など実に様々なアクターの機関や施設訪問を行い、無事完遂することがでました。それらの参加者の貴重で興味深い学修の成果と体験談は、本文を是非参照されてください。
 幸いなことに、我々の訪問した11月はこの時期として例年になく穏やかな気候に恵まれ、宿舎からすぐそばの絶佳な紅葉に彩られたレマン湖畔を参加者全員で散策した光景は、生涯忘れられないものとなりました。

法学部教授 高瀬幹雄 TAKASE, Mikio
 
 
 
 
 
 
 
 

 事前説明会には横浜・金沢八景キャンパス(法学部1年生)と湘南・小田原キャンパス合わせて約40名の参加があり、研修の目的、応募方法や審査の流れなどについて説明がありました。

 
 
 

 実際の研修旅行前に、事前に3回の勉強会があり、赤十字国際委員会と国際人道法、宗教改革とジュネーブ、国連の歴史と機能について学びました。


 
 
 
 

 下記の『スイス・ジュネーヴ研修報告書』は、参加者4名が研修内容をまとめた冊子です。
画像をクリックすると冊子全体が見られます。

 
 
 
 各項目をクリックすると個別の内容が見られます!
 
  【主な研修内容】
 
   ■旅程・行程
 
   ■国際連合欧州本部
 
   ■赤十字国際委員会博物館
 
   ■国際宗教改革博物館及びサン・ピエール大聖堂
 
   ■NGO「パパ・ジョヴァンニ23」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

 
 
 
 

参加学生の感想


 
 

 私がジュネーヴ研修に応募した理由は、新しいことに挑戦し、自分の視野を広げたいと思ったからである。今まで海外に興味がなかった私は、英語も話せず、スイスについても知らないことが多かった。研修に行く前日まで楽しみにしていたが、不安な気持ちもあった。しかし、ジュネーヴに到着すると不安な気持ちが一気に吹き飛んだ。日本とは異なる街並みや言語が飛び交っていて、すべてが新鮮だった。
 私が研修で印象深かったのは国連欧州本部と赤十字国際委員会である。私は、国連が平和のために活動を行っていることは知っていたが、実際にどのような活動を行っているかは分からなかった。国連欧州本部ではガイドツアーに参加し、国連の職員の方に活動内容を解説してもらいながら、実際に会議を行っている現場を見ることができた。国連では、世界平和以外にも健康問題、難民問題に関しても活動を取り組んでいる。その活動の多くは、国際連盟のころから続いているものであった。国際連盟では失敗も多かったが、その経験も生かして今の国際連合があることを改めて実感した。
 一方、赤十字国際委員会では、紛争や人種差別の被害に遭っている方の証言を聞き、紛争で亡くなった方、行方不明になった方の名簿が展示されているのを見ると、とても胸が苦しくなった。まだ幼い子どもたちが紛争に巻き込まれ、勉強もできず、食べるものも不十分な状況におかれていた。同じ世界でも、私たちとは環境が全く違う。改めて日本は世界の中でも平和な国だと感じた。
 今回の研修は私にとって大変貴重な経験になった。私の考えが大きく変わり、私は世界についてもっと知りたい、いろいろな国に行って、その国の人たちと触れ合ってみたい、という気持ちになった。また、実際に海外に行き、日本語以外の言語を話せるようになったら、自分の世界が大きく広がると感じた。大学生活のうちに海外ボランティアに積極的に参加し、日本とは違う環境、文化を学び、価値観を変えていきたい。残り約2年ある大学生活を人生の中でいい経験になるようにこれからもさまざまなことに挑戦していきたい。研修に一緒に参加した学生の皆様、引率してくださった先生方より、たくさんの協力があったからこそ、実のあるものになった。本当にありがとうございました。私はこの研修に参加できて嬉しく思う。

 

 海外研修制度がこの大学あったのは以前より知っていたが、今回はスイスのジュネーヴであり、見学地は国連ヨーロッパ本部、赤十字国際委員会博物館ということで応募を決意した。海外への渡航経験は一度もなかったため、全てが私にとって初めてのことばかりであった。十数時間にも渡るフライトすら苦にならなかった。自分の目で見て、体験し、感じることを今回の研修の目標としていたが、さまざまな側面で達成できたと感じる。
 国連ヨーロッパ本部は今回の研修で個人的に一番関心があった場所である。私は、自衛官志望である。それゆえ、将来、国連の指揮下で行われる国際連合平和維持活動(PKO)に参加する可能性もゼロではない。私はここで、PKOを指揮する人たちはどんな人達なのだろうか、どのような環境で働いているのかが非常に興味があった。
 見学できたのは、国連の建物内など直接的な仕事内容などではなかったが、実際に会議が行われ、様々な人が傍聴に来ているのを見学し、今ここで少しずつ歴史が動いているのだと体感することができた。通訳も多種多様の言語で行われ、国連とはこれを構成する193の加盟国全部の意思に基づいた自発的な国際協力の枠組みであるということを改めて感じさせられた。
 赤十字国際委員会博物館では、体感型の展示が多く直接内容が身に入ってくるので臨場感のある見学をすることができた。私は未だ視野が国内情勢や近隣諸国に留まり、世界を見ることができていないのだと痛感した。また、本当の平和について深く考えさせられた。
 そして、最も印象的だった訪問先はNGO「パパ・ジョヴァンニ23」である。彼らは人権の抑圧と貧困のために闘うNGO団体である。人としての平等に与えられている権利すら与えられずに生きている人権的貧困者に対し活動を行っている。貧困といわれたら経済的な貧困しか浮かばなかった私にとって、この考え方は目から鱗であった。そして、自分の思考の浅さを痛感した。彼らの夢は世界平和であり、どんなに時間がかかっても実現させると、そうおっしゃっていた。夢の実現へ向けて理想を追い求める彼らの姿はとても輝いて見えた。
 手段は違えど、私も同じ夢を持っている。どんな状況下でも自分の理想を追い求め、必ず叶えていきたいと強く思った。普段の日常では触れられない、価値観や考え方、一歩日本から踏み出せばこんなにも違う世界が広がっているのだと感激した研修であった。この研修を通して得た自己への反省と、これからの課題と向き合いながら残りの学生生活を悔いの無いよう、過ごして生きたい。
 最後に、今回の研修プログラム担当の大学の皆様、村椿先生、事前勉強会から研修中の5日間、大変お世話になりました高瀬先生、武藤先生、法学部庶務課の皆様、そして研修メンバーの全員に、この場を借りてお礼申し上げます。本当にありがとうございました。

 

 今回の研修では、国連欧州本部、赤十字国際委員会博物館、人権・人道NGO「パパ・ジョヴァンニ23」、国際宗教博物館を訪問した。この研修先で特に印象に残った場所は赤十字国際委員会博物館である。理由は、世界には過酷な環境の下、日々苦しい生活を強いられている人々が存在しているということを、より痛感させられたためだ。この博物館では、赤十字国際委員会の活動内容やその軌跡について詳しく知ることができる。また、非人道的な状況下にある人々の声を聴くこともできる。研修を行う以前の私は、難民や戦争被害者の置かれている状況を新聞や報道番組を通して知るだけであり、彼らの詳細な心情を知ることはなかった。しかし、赤十字国際委員会博物館で、初めて彼らの実際の声を聴き、ことの重大さを理解したのである。
 この博物館において、私が特に印象に残ったのは、とある戦争被害者の男性の証言である。彼の家族及び親族は戦争が原因で亡くなり、彼自身も戦争により過酷な生活を強いられていた。ある時、彼は復讐を理由に兵士となった。私は、復讐を理由に軍隊へ志願するという行為に驚いた。日本では、私の知る限り復讐を理由に兵士を志願する人間など存在しないからだ。このことから、私は日本という国が他の国に比べて恵まれている国であると改めて認識した。私自身、戦争を経験したこともなければ、過酷な環境で生活を強いられているわけでもない。しかし、世界には戦争で家族と引き裂かれた人、地雷で身体に障害を負った人、出稼ぎのため他国へ渡り劣悪な環境で労働を強いられている人等、数多く存在している。そのような人々のために、私達ができることを考える必要があると私は博物館の見学を通して感じた。
 しかし、非人道的な状況にある人々の救済は困難であるということを、私はパパ・ジョヴァンニ23の訪問で知ることになる。不正義との戦いにおいて、個人にできることには限界があり、団結して立ち向かうことが重要なのである。だが、団結するには言語や外交能力が障害となり、それらをどのようにして解決するのかが課題となっている。
 最後に、私は今回の研修で、日本では体験する事のできない貴重な体験をすることできた。特に、今回の研修では非人道的な状況にある人々の実際の声を聴くことが、彼らを救う最も重要なことだと感じた。そのため、今後は彼らの置かれている状況だけでなく、彼らの心情についても注意深く観察する。

 

 私は現在卒業論文に取り組んでいる最中であり、テーマは「ヨーロッパの難民政策」である。その為、今回のスイス研修はジュネーヴの国際連合欧州本部に行くこともあり、何か卒業論文に活かせるのではと思い、応募した。国際連合では、ナンセン・パスポートなど国際連盟時代から続く、難民問題への取り組みや歴史を知ることができた。また、国際宗教改革博物館では、カトリックとプロテスタントの違いや歴史を詳しく知ることが出来た。
 国際連合は1950年に国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)を立ち上げ、必死に難民問題に取り組んでいる。だが、シリア難民は増え続け、2016年に密航しようとして地中海で溺死した難民は約4500人にも上り過去最悪だという。EU・トルコ合意で不正規な難民をトルコに送り返すなど、ヨーロッパも今は厳しい状況にはなっているが、それでもなおヨーロッパ各国が多くの難民を受け入れているのは事実である。
 今回の研修を通して、難民を受け入れるのは人道上当然の観点としても、彼らが多くの難民を受け入れたのは、カトリック・プロテスタント間の宗教戦争に伴う難民の受け入れを各国が経験しているからではないかと思った。宗教戦争の辛さを知っているから、イスラム教徒が多くを占めるシリア難民に手を差し伸べられたのではないだろうか。一方、日本が昨年受け入れた難民の数は7586人の申請者に対し27人だ。これはあまりに寂しい数字であると思う。難民が日本で暮らしたい、働きたいと思うことの何が悪いのだろうか。もっと、日本は難民問題に真剣に目を向けなければならないのではないかと改めて思った。
 今回、ジュネーヴを訪れたことで、また違った視点で難民問題を見つめ直すことができた。だが、私が知っていることはまだまだほんの一部にすぎない。だから、国際社会の一員としてもっと難民問題にアンテナを張って、理解を深め、問題解決のための歯車の一部になれたら良いなと思った。
 最後に、今回のプログラムでは大学職員の皆様、高瀬先生、村椿先生、武藤先生、研修メンバーの皆さんには、本当にお世話になりました。素晴らしい体験をさせて頂き、とても良い思い出ができました。今回の体験を糧に勉強に励み、しっかりした卒業論文を完成させることが、皆様への恩返しになるのかなと思っています。本当にありがとうございました。

 
 
 
 
 
 
 
 

 法学部では長い歴史をもつ海外体験学習プログラムですが、予算的な制約もあって、これまでヨーロッパでの実施はパリの1回だけでした。ジュネーブでのプログラムは、以前にも国際交流委員会で審議されたことがありましたが、やはり費用の面で難しいということで、見送られていました。今回、ジュネーブでの実施にこぎつけたのは、竹内さんをはじめとする庶務課の力強いサポートや、一緒に引率の労をとっていただいた高瀬先生をはじめとする国際交流委員会の先生方の協力、そして村上学部長の理解と支援があってのことであり、皆様に改めて感謝を申し上げる次第です。また、同プログラムの最終的な成功の鍵を握るのは参加学生であると思いますが、今回は、学習意欲が高く個性と協調性の両立した学生ばかりでした。おかげさまで、事故や怪我などもなく無事にプログラムを終えることができ、また費用も例年の予算内に収めることができました。
 私自身は若いころからジュネーブの国連に通ってきましたが、1990年代まではパスポートを提示すれば誰でも自由に(公開の)会議を傍聴できた国連も、近年はセキュリティーが厳重で、事前の登録をしなければ敷地内に入ることすらできなくなりました。今回は、一般の見学ツアーで国連の表の顔を垣間見るだけでなく、日常的な業務の様子も学生に見てもらいたいと思い、入構手続きについて色々な努力をいたしました。しかし、国連からの返答が芳しくなく、出発の1週間ほど前になって、ようやく入構登録が完了しました。この手続きには長い時間と根気を要し、思いのほかストレスでしたが、現地では国連構内を学生と自由に歩き回ることができ、完成したばかりの国連・国際連盟の歴史に関する展示室を見学したり、国連職員に混じって昼食をとるなど、充実した時間を過ごすことができました。
 海外体験学習プログラムは相当な費用と労力を必要としますが、たとえば、国連のカフェテリアで、アフリカ、アジア、中東、ヨーロッパ、ロシアなど文字どおり世界中から集まった人々が、ごく当たり前の顔をして多言語で談笑している国連という「職場」の雰囲気を感じながら、一時そこに身を置くだけでも、若い学生にとってはインパクトの大きい経験であったと思います。ジュネーブには、今回訪問した国連や赤十字子国際委員会だけでなく多数の国際機関が集中していますので、将来も海外体験学習プログラムが継続する場合には、再び訪問することも検討されてよいと思われます。

法学部国際交流委員長 武藤 達夫 MUTO, Tatsuo
 
 
 
 


2015年度 法学部海外体験プログラム (ハワイ)

 法学部国際交流委員会では、毎年、法学部学生の海外体験学習旅行を行っています。
これまで、フランスやハワイの文化財に触れるプログラムや、韓国および中国、カンボジア、台湾の大学との交流を行ってきました。今年度は、ハワイ大学やハワイ州最高裁判所等を訪問し、現地の方と交流を深めました。日程は2月15日(月)から18(木)にかけての2泊4日でした。
 この研修では、学内の論文審査により、1年生1名、2年生1名、3年生1名、4年生1名の計4名の学生が選出され、法学部教員の熊澤孝昭先生と原口佳誠先生の引率のもと、海外体験プログラムを実施しました。




 2015年度関東学院大学法学部海外体験学習プログラムは、2016年2月18日、研修先である合衆国ハワイ州からの帰国をもって、すべての日程を無事終えることができた。15年度のプログラムは14年度のプログラムの終了直後からその反省点をふまえ、よりよいプログラム実施を目指して法学部国際交流委員会を中心に検討に検討を重ねてきたものである。実際の研修は10月の説明会から始まり、それ以降ほぼ毎週、アメリカ法や現地で用いる英語についての勉強会を行った。この勉強会では、参加者4名にとっても、英語が専門の私にとっても、原口佳誠先生の指導のもとアメリカ法を学習することができる貴重な機会であった。
 研修先であるアリゾナ記念館、ハワイ州巡回裁判所、合衆国ハワイ州最高裁判所、ハワイ大学法科大学院においては、研修参加者4名がこの報告書に書いた通り、得難い海外学習体験を積んだことには疑問の余地がない。報告書の内容と重複するため、研修先での内容等については割愛するが、巡回裁判所では教育専門家David Cypriano氏、最高裁判所ではMcKenna裁判官、ハワイ大学では歴史学部戸谷由麻先生および法科大学院Mark A. Levin先生に、職務多忙の中、貴重なご指導いただき、この場を借りて厚くお礼を申し上げたい。
 また、本学関係者にも謝意を表したい。まず、村上裕学部長および武藤達夫学科長にはご多忙にもかかわらずこのプログラムに関して貴重なご助言を多々いただいた。武藤学科長には研修参加者審査の面接も担当していただいた。同じく、田口幹比古先生にも面接を担当していただいた。原口先生には勉強会から引率まで多大なるご尽力をいただいた。国際交流委員会委員の吉田仁美先生および徳永江利子先生には何度も委員会内外で本プログラムについてご意見やご尽力をいただいた。さらに、教授会構成員である先生方には本プログラム実施をお認めいただいた上で終始温かく見守ってくださった。最後に、富山加奈氏をはじめ庶務課の方には実務的な準備の段階で大変お世話になった。このプログラムがこの報告書に記されたように大きな成果をあげることができたのは、このように支えてくださった全ての方のおかげである。参加者の学生たちもそのことを忘れずに、この経験を将来のために役立ててもらうことを心より願って、結びの言葉としたい。

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